漁業漁村資料(筆写稿本)
1949〜1955年に水産庁の委託を受け、財団法人日本常民文化研究所月島分室にて作成された漁業・漁村関係資料の筆写稿本です。約800文書群(約1,900冊、200字詰原稿用紙約30万枚)を所蔵。現在、ほぼ同一の筆写稿本が、本研究所と国立研究開発法人水産研究・教育機構水産資源研究所図書資料館に所蔵されています。
筆写はもっぱら、大学院生あるいは若手の研究者に依頼されました。筆写者に求められる技量は、まず正確に資料を読解できることと、規定通りに筆写原稿を作成することでした。そのため、月島分室では「筆写のしおり」を作成して、筆写者の便宜をはかりました。筆写が終わって資料と筆写原稿が戻ってくると、調査員が資料と原稿を突き合わせてチェックをし、訂正箇所に赤鉛筆等で注意書きを入れます。筆写原稿は、校正が終わると黒の表紙を付けて綴じられ、表題を付して架蔵されました。
この作業はほぼ5年間におよび、およそ30万枚の「漁業制度資料」の筆写原稿が残されることになりました。
※所蔵資料は「神奈川大学デジタルアーカイブ」で検索可能です。