神奈川大学日本常民文化研究所

非文字資料研究センター『国策紙芝居からみる日本の戦争』(「戦時下日本の大衆メディア」研究班 代表・安田常雄 編著)第42回日本児童文学学会特別賞授賞式が行われました

授賞式の様子

 神奈川大学日本常民文化研究所非文字資料研究センター第3期研究成果報告書『国策紙芝居からみる日本の戦争』(「戦時下日本の大衆メディア」研究班 代表・安田常雄 編著)が、第42回日本児童文学学会特別賞を授賞しました。2018年11月24日、日本児童文学学会第57回研究大会(文教大学越谷キャンパス)にて授賞式が行われ、研究代表者の安田常雄氏、研究協力者の新垣夢乃氏(東京福祉大学)、松本和樹氏(歴史民俗資料学研究科)が出席されました。
 日本児童文学学会特別賞は、日本の児童文学・児童文化研究の発展に寄与する、年度ごとの優れた業績に贈られます。

  • 安田常雄氏(上)
    日本児童文学学会第57回研究大会会場(左)

『国策紙芝居からみる日本の戦争』非文字資料研究叢書1

「戦時下日本の大衆メディア」研究班 代表・安田常雄 編著
神奈川大学日本常民文化研究所非文字資料研究センター
第3期研究成果報告書 勉誠出版 2018年2月28日

【贈賞の理由】
 本書は、戦後その多くが散逸して不明であった「国策紙芝居」の詳細な調査結果に基づく「解題篇」「論考篇」「データ編」から成り、これまで明らかにされていなかった「国策紙芝居」の全体像とともに、戦時下の紙芝居制作の背景や子どもたちの享受の状況を浮かびあがらせたその意義は大きく、今後の児童文学・児童文化研究に資するものである。
(「第42回日本児童文学学会賞の決定について」日本児童文学学会 2018年10月)

○ご購入については、勉誠出版までお問合せください。

「戦時下日本の大衆メディア」研究班

○研究代表者 安田常雄
 この研究は、近年日本近現代史研究においても、広がりを見せている戦時下大衆メディアを対象に、そのプロパガンダの機能などを通して、戦時下大衆文化の構造を検証し、戦時体制の特質を再検討することにある。具体的には、非文字資料研究センターに収蔵されている「国策紙芝居」資料の分析を軸に、未発見の紙芝居資料の発掘に努めるとともに、未だ不十分である大衆文化の分析視角の共有化を進めることにある。