神奈川大学日本常民文化研究所

調査と研究

基盤共同研究 日本常民文化研究所所蔵の川田順造文書を用いた 西アフリカ史・人類学史に関する基礎的研究

代表打ち合わせ・第1回研究会

日程:2024年10月7日(月)
調査先:日本常民文化研究所、27号館(横浜キャンパス)
参加者:中尾世治、泉水英計、池邉智基、神代ちひろ、小綿哲、三津島一樹
 越智信也、平田茉莉子

  • 研究委員長・泉水英計から、代表の中尾世治への辞令交付
  • 研究会の様子

 2024年10月7日(月)に、神奈川大学日本常民文化研究所において、共同研究代表打ち合わせ、および第1回研究会を実施した。共同研究代表打ち合わせでは、事務手続きの確認、客員研究員の辞令交付等をおこなった。その後の研究会では、まず、初回の顔合わせとして、各自の研究の紹介と役割分担についての確認がなされた。その後、代表の中尾世治から、本共同研究の進め方と、川田順造氏の経歴と業績についての発表がなされた。川田氏の刊行物にあらわれている自伝的な記述から、学位論文執筆までの調査歴など、川田資料の読解に必要とされる基本的な情報の共有をおこなった。また、川田氏の業績については、特に、川田氏が、石田英一郎らの主導のもと、米国流の総合人類学(言語学、自然人類学、考古学、文化人類学の統合した人類学)の教育を受けた最初の世代であることといった学問形成の背景や、ブルキナファソを中心としたフランス語圏西アフリカをフィールドとして、自らの調査資料の分析に基づいて、輸入ではない、独自の理論構築を行った点において、際立った特徴があることを述べた。その後、参加メンバー全員での川田資料の現状を視察し、資料整理の進捗状況や今後の具体的な進め方についての意見交換を行った。この研究会での意見交換の内容を踏まえて、合同での資料整理の実施を進めていきたいと考えている。

(文責:中尾世治)