基盤共同研究 日本常民文化研究所所蔵の川田順造文書を用いた 西アフリカ史・人類学史に関する基礎的研究
第1回資料調査
日程:2024年12月7日(土)~12月8日(日)
調査先:日本常民文化研究所、27号館(横浜キャンパス)
調査者:中尾世治、泉水英計、池邉智基、小綿哲、神代ちひろ、廣田緑
平田茉莉子(12月7日)、越智信也(12月8日)(常民研職員)
2024年12月7日と12月8日に、神奈川大学日本常民文化研究所に寄贈された川田順造氏の資料(以下、川田資料)の調査と資料整理をおこなった。川田資料には、日誌、フィールドノート、口頭発表原稿、講義ノート、手紙など、川田氏の調査・研究活動に関する多くの資料が含まれている。今回の資料整理では、未整理の資料群を中心に作業をおこない、優先的に記録すべき資料についての目録化をおこなった。東京大学文化人類学研究室の院生時代の実習のフィールドノート、パリ留学時代の交友関係などに関する記録、断片的ではあるものの、ジョルジュ・コンドミナスやミシェル・イザールなどといった同時代のフランスの人類学者からの私信などを確認し、手つかずであった写真資料の目録化についても進めることができた。また、複数の研究者によるインテンシブな資料整理の過程で、川田氏の調査・研究についての知識を共有して議論をおこない、同時代の記録者としての位置づけなどが明らかになった。いまだ未整理の資料群が多く残されており、資料整理を継続しつつ、川田氏の年譜・業績目録を詳細にすることで、今後の資料調査の基盤となる情報を今年度中にまとめていく予定である。
(文責:中尾世治)