神奈川大学日本常民文化研究所

調査と研究

共同研究 瀬戸内海の歴史民俗

二神島豊田造船所関連調査(木造船班)

日程:2017年7月24日(月)~7月27日(木)
調査先:松山市二神島
参加者:昆政明、石野律子

工場の配置について豊田渉氏から説明を受ける

 二神島に所在した豊田造船所に関する調査を実施した。7月25日午前は、豊田造船所に勤務した矢野岩雄氏と夫人矢野良江氏から、お話しを伺った。本調査では、豊田造船に保存されていた船図面、写真、造船所経営関係書類等の内容について、船名や用途、各部名称、建造方法等、これまで整理で出てきた疑問点について確認を行った。午後は、豊田造船所の経営者のご子息豊田渉氏の案内で、豊田造船所の建物配置や工場建屋内の構造等について調査し、造船所および周辺環境の変化等についても説明を受けた。26日午前は、前日に引き続き、矢野夫妻からお話しを伺った。午後は、前日の説明に基づき、豊田造船所の配置について、特に製材所と原図場の入った建物を中心に簡易実測を行った。26日午前は、豊田造船所の経営者であった豊田繁昌氏に、ご子息豊田渉氏の案内でお会いし、工場操業時の様子についてお話しをお聞きした。今回の調査では、豊田造船所に残る船図面、写真、造船所経営関係書類等の相互関係を確認することができ、工場の構内配置や護岸工事施工前の状況を把握することができた。

(文責:昆政明)