共同研究 ブラジル日本人入植地の歴史民俗学的研究
レジストロ調査報告
日程:2017年11月17日(金)~11月26日(日)
調査先:ブラジル レジストロ市、サンパウロ大学日本文化研究所
調査者:佐野賢治、角南聡一郎
今次の調査はレジストロ市サウダーデ墓地に関係する宗教者の関与と墓標の碑銘及び平面図の作成を佐野と角南がそれぞれ分担し、日系人の葬墓制の一次的資料を得ることを目標とした。
レジストロでの調査日は実質4日、短時日ながら福澤一興会長はじめ日伯文化協会の全面的協力を受け、本願寺、聖公会、天理教布教所、生長の家の関係者から布教活動や葬儀に関する話を直接に聞くことができただけでなく、19日、昼食時にレジストロ紅白歌合戦、夕刻に旧移民資料館訪問、21日夜にはレジストロ移民100年誌刊行祝賀会に参加、22日の昼には市長と面談する機会を得、地元の方々からさまざまな話を聞くことができた。23日の朝にレジストロを出発し、その夜、サンパウロ大学日本文化研究所で佐野が講演、その後学術交流、及び今後の調査の打ち合わせを森幸一教授と行った。24日は移民博物館と仏具店を訪れ、聞きしにまさる交通渋滞の中、空港に到着し無事帰国の途に就いた。
(文責:佐野賢治)
レジストロにおける日系人墓標とその周辺
レジストロ市サウダーデ墓地のドローンによる撮影を、地元業者に委託し実施した。このデータをもとに日本で墓地平面図を作成し、2017年11月18日~23日に現地入りした。しかし、樹木などの陰で判然としない部分もあり、現地で平面図の加筆修正をおこなった。この平面図に日系人墓標のナンバリングをし、所在を明らかにした。この結果、墓地全体で600基以上の日系人墓標があることを確認した。なお現地での調査には今年度もレジストロ日伯文化協会の全面的な協力を得た。
(文責:角南聡一郎)
※本研究はJSPS科研費15H05172の助成を受けたものです。