神奈川大学日本常民文化研究所

調査と研究

共同研究 ブラジル日本人入植地の歴史民俗学的研究

明治村での移民住宅共同調査および伝統建築の巡見

日時:2018年3月14日(水)~15日(木)、2018年3月16日(金)~17日(土)
調査先:博物館明治村、愛知県犬山市、名古屋市(3月14日~15日) 
    竹中大工道具館、兵庫県神戸市(3月16~17日)
調査者:内田青蔵、田中和幸、須崎文代、肱岡明美、米田誠士(3月14日~15日) 
    泉水英計、肱岡明美、米田誠士(3月16~17日)

  • 博物館明治村・日系ブラジル移民住宅、明治村石川氏、名古屋大学西澤教授と共に
  • 国宝・如庵(茶室建築)の特別見学(日本建築の意匠について)

 公開研究会(2018年3月13日)終了後、肱岡氏と共同研究メンバーは博物館明治村に移築保存されている久保田安雄邸(大正8<1919>年建設)を訪れ、修理・復元の状況や使用木材の種類と加工方法などについて目視調査を行った。この移築復元を担当した明治村・石川新太郎氏(2017年6月研究会にて講演)、名古屋大学・西澤泰彦教授にも同席いただき、専門的観点からの活発な意見交換がなされた。さらに国宝茶室・如庵(有楽苑、犬山市)、旧川上貞奴邸(文化のみち二葉館、名古屋市)、名古屋城本丸御殿、姫路城天守閣、竹中大工道具館(神戸市)、海外移住と文化の交流センター(日伯協会、神戸市)を巡見し、日本建築の伝統意匠および伝統的木造建築の最新の復元技術について理解を深めた。レジストロにおいて日系移民住宅の文化財保存を進めている肱岡氏にとっても貴重な情報となったとのコメントをいただき、同テーマの今後の研究活動についても目標や認識の共有化が図られ、有意義な共同研究会となったと考えられる。
※本研究はJSPS科研費15H05172の助成を受けたものです。

(文責:須崎文代、泉水英計)