神奈川大学日本常民文化研究所

調査と研究

基盤共同研究 日本常民文化研究所所蔵資料からみるフィールド・サイエンスの史的展開

「早川孝太郎の軌跡を訪ねて」

日程:2025年7月29日(火)~8月1日(金)
調査先:花祭会館、津具文化資料展示センター、奥三河郷土館、奥三河書房、ほか
調査者:泉水英計、丸山泰明、全京秀

奥三河書房
  • アチックの定宿大崎屋(東栄町)に早川が書き残した風景画
  • アチック彙報1『愛知県北設楽郡下津具村村松家作物覚帳』原資料(奥三河郷土館蔵)
本山植林事務所に宿泊した記念に寄せ書きした戸板
(早川のイラストがみえる)

 早川孝太郎はアチック・ミューゼアム初期の中心的同人であり、故郷奥三河に伝わる神楽「花祭」を学会に紹介し、渋沢敬三らも繰り返し当地を訪れる契機となった。神大常民研でも現地調査がおこなわれ、原田清の日記翻刻『本山雑記』(常民資料叢書、2007)や『アジア祭祀芸能の比較研究』(国際常民文化研究叢書7、2014年)などの成果が刊行されてきた。しかし今回の出張者にとっては初めての奥三河訪問であり、学史的視点から早川の著作やアチック活動を捉え直すための背景知識確立を目的として巡見を実施した。見学先の選定、取材交渉、移動の各面において、伊藤正英氏、渡邉俊也氏に格別の御協力を賜った。見学先は下記のとおり。

奥三河書房(伊藤敏女氏面談)>早川孝太郎生家>原田家(中在家)>花祭会館>古戸集会所>月公民館>大崎屋>津具文化資料展示センター>白鳥神社>村松家(下津具)>津具民俗資料館>諏訪神社(神原)>夏焼>奥三河郷土館。

(文責:泉水英計)