神奈川大学日本常民文化研究所

調査と研究

受託研究 三宅村郷土資料公開・保存事業

2017年度 第1回 三宅村調査

日程:2017年11月2日(木)~11月5日(日)
調査先:東京都三宅島三宅村教育委員会
参加者:田上繁(所員) 越智信也(職員)
    王海翠、邵暁葉、日座久美子(以上、歴史民俗資料学研究科院生 授業履修者)
    山室陸(歴史民俗資料学研究科院生)
    西原彰一(歴史民俗資料学研究科修了者、現在他大学院生)合計7名

  • 三宅島郷土資料館所蔵資料
  • 聞き書き調査
  • 島内巡検
  • 島内巡検の集合写真

 去る11月2日(木)より5日(日)までの3泊4日(船中1泊)で、東京都三宅島三宅村で調査を実施した。本調査は、三宅村からの日本常民文化研究所の受託事業と、歴史民俗資料学研究科の歴史史料整理補修実習の授業を兼ねて行われた。
 11月2日夜、竹芝桟橋から定期船「橘丸」に乗船して三宅島へ向かい、翌3日早朝に三宅島に着船した。下船後、三宅島郷土資料館へ移動し、全員で同館収蔵資料の目録作成のための整理、チェック作業を終日行った。
 4日は、午前中、江戸時代に島役所として機能した宮司壬生明彦宅へ赴き、富賀神社、御笏神社、椎取神社などの神社に関する年中行事や壬生家文書の伝存状況などについて聞き書きを行った。午後には、韓国(うち1名は済州島)から三宅島へやってきて暮らしている女性3名からの聞き書き調査を実施した。現在、3名とも焼肉店を開業されているが、島で生活の場を築くまでの話など、大変興味深いライフヒストリーをうかがうことができた。昨年度の三重県鳥羽からの海女6名の話とともに、今後、聞き書きの内容をまとめて発信していく予定である。
 最終日の5日は、今回の調査中に把握しえた島内の文化財や遺跡の巡見を行った。その午後、「橘丸」で帰路についた。

(文責:田上繁)