ATTIC MUSIUM

神奈川大学
日本常民文化研究所
Institute for the Study of Japanese Folk Culture Kanagawa University

調査と研究

共同研究 海域・海村の景観史に関する総合的研究

共同研究「海域・海村の景観史に関する総合的研究」第8回 漁場図研究会 公開研究集会 終了報告

[日時]2020年1月25日(土)13:30-17:20
[場所]神奈川大学横浜キャンパス3号館3-201室


  • 発表の様子

  • 研究会風景

【発 表】
趣旨説明  安室 知(研究代表者、日本常民文化研究所)
1.「地先漁場における磯根の信仰—三重県志摩地方の「石経」を事例に-」
  小野寺佑紀(研究協力者、大学院歴史民俗資料学研究科院生)
2.「ジャワ海の沖合漁場利用と共同占有権-1910年作成の漁場図から-」
  北窓時男(ゲストスピーカー、アイ・シー・ネット(株))
3.漁場図翻刻プロジェクト報告
  小野寺佑紀、太田原潤、磯部満、児玉幸晴(漁場図翻刻プロジェクトメンバー)
4.「“猟場図”を読む-片野鴨池の伝承カモ猟をめぐって-」
  安室 知(同上)

 日本常民文化研究所共同研究「海域・海村の景観史に関する総合的研究」の第8回漁場図研究会は、公開の研究集会(事前申込不要、参加無料)として開催された。国立文化財機構奈良文化財研究所や琵琶湖博物館、富山大学など、常民研の関係者以外にも多数の参加があった。
研究代表者による趣旨説明の後、3名・1グループにより研究発表がなされた。
 1番目は、「地先漁場における磯根の信仰—三重県志摩地方の「石経」を事例に-」と題し、小野寺佑紀氏から三重県志摩地方におけるフィールドワークをもとに、磯根にまつわる信仰や民俗行事について報告がなされた。
 2番目は、「ジャワ海の沖合漁場利用と共同占有権-1910年作成の漁場図から-」と題し、北窓時男氏により、1910年にオランダ調査船が作成した漁場図を手がかりに、ジャワ海の沖合漁場の利用実態について報告がなされた。
 3番目は、小野寺佑紀氏と太田原潤氏による漁場図翻刻プロジェクトの概要説明の後、磯部満氏と児玉幸晴氏から翻刻プロジェクトの具体的な作業内容とそれにより明らかとなった問題点について報告がなされた。
 4番目は、「“猟場図”を読む-片野鴨池の伝承カモ猟をめぐって-」と題し、安室知より、石川県加賀市の片野鴨池に伝承される投げ網によるカモ猟を例にして、近現代における狩猟のもつ生計活動としての意義と「猟場図」が描かれた社会的背景について報告がなされた。
 以上、4題の研究発表の後には、今後の本共同研究の予定として、2020年12月12日(土)に常民文化研究講座として次回の漁場図研究会がおこなわれることが確認された。

(文責:安室知)