神奈川大学日本常民文化研究所

調査と研究

基盤共同研究 渋沢敬三に関する総合的研究

林勘次郎の事績に関する現地調査

日程:2023年8月21日(月)~8月22日(火)
調査先:島根県浜田市元浜町・大辻町・原町
調査者:山本志乃、川島秀一

写真1 浜田市元浜町の林勘次郎居宅跡にて、佐藤茂樹氏(右)と杉本祥太郎氏(左)からお話をうかがう(2023.8.22)
写真2 十念寺の林家墓所に建つ勘次郎の個人墓(2023.8.22)

 渋沢敬三に贈られた「瓦片録」(1942年・1952年の2冊を常民研で所蔵)について、著者である浜田浦の漁師・林勘次郎に関する調査を、昨年に続いて実施した。元浜田市教育委員会の佐藤茂樹氏のご協力のもと、林勘次郎の居宅跡を確認できたほか、勘次郎を知る近隣の住民の方からの聞き書きや、佐藤氏の父の証言などから、勘次郎の人物像がおぼろげながら浮かび上がってきた。また佐藤氏のご案内で勘次郎の墓所がある十念寺に行き、生前墓と思われる勘次郎自身の墓石を確認することができた。さらには、浜田市立中央図書館に所蔵されている勘次郎筆による自家製本1冊を追加で確認した。昨年から実施してきた一連の調査の成果は、2023年度発行の『常民文化研究』第2巻に「資料紹介」として掲載する予定である。

(文責:山本志乃)