神奈川大学日本常民文化研究所

調査と研究

基盤共同研究 日本常民文化研究所所蔵の筆写稿本・古文書・絵図を用いた若狭湾沿岸海村とその周辺村落の生業をめぐる軋轢・交流・交易に関する研究


福井県の筆写稿本調査(第1回)

日程:2023年12月17日(日)9:30~16:00
調査先:日本常民文化研究所
参加者:長谷川裕子・春田直紀・小林一岳・野尻泰弘・
 中村只吾・大河内勇介・宇佐美倫太郎・黒滝香奈

  • 筆写稿本No.691「組屋こすな家文書」(表紙)
  • 筆写稿本No.691「組屋こすな家文書」(筆写部分)
調査・作業風景

 2023年12月17日(日)に、神奈川大学日本常民文化研究所に所蔵されている筆写稿本の調査を実施した。筆写稿本は、戦後に実施された漁業制度改革のため、水産庁から委託を受けた日本常民文化研究所による「漁業制度資料調査保存事業」のなかで作成された、全国の漁村に当時現存していた史資料の写しである。調査は41都道府県、1,000ヶ所以上で実施され、大量の筆写稿本が作成されたが、筆写稿本自体の整理は進められていない。本研究では、若狭湾沿岸海村を中心に、筆写稿本に収められた文書について、所在の確認や目録の作成・整理などを実施していく予定である。今回の調査では、その第1回目として、福井県の筆写稿本や、「常神調査報告書」、「漁業制度史料 目録綴 福井」などを閲覧、撮影を実施した。筆写稿本や報告書には、『福井県史』や『小浜市史』にも掲載されていない中世の古文書も掲載されていた。こうした新たな発見も期待しつつ、作業を進めていきたいと考えている。

(文責:長谷川裕子)