神奈川大学日本常民文化研究所

調査と研究

基盤共同研究 ポルト南蛮屏風の総合的研究による新領域の開拓

新着情報

調査地域

ポルト市(ポルトガル)ほか

  • 下張り文書の予備調査(2020年1月)
  • ソアレス・ドス・レイス国立博物館にて(2020年1月)

研究目的

ポルト南蛮屏風下張り文書の一部

 本研究は、エヴォラ屏風文書(レプリカ、本学所蔵予定)ならびにポルト南蛮屏風下張り文書(ポルトガル・ポルト市、ソアレス・ドス・レイス国立博物館所蔵)に関する総合的・資料学的研究を目的としている。
 エヴォラ屏風文書(レプリカ)は、20世紀初頭にポルトガルのエヴォラで発見された屏風下張り文書であり、豊臣秀吉側近の安威氏関係文書、キリスト教布教関係の記録など、1600年前後の史料群である。
 ポルト南蛮屏風下張り文書は、京都の菓子屋「菱屋」が所蔵していた近世中期の古文書(約2,000枚)である。その屏風絵は狩野派の絵師が描いた17世紀の作品で、近世初期の風俗資料としても価値が高い。下張り文書は、2002年の屏風修復の際に取り外されたものである。
 本研究では、これらポルトガル伝来屏風文書のデジタルデータ化と目録の整備をすすめる。将来的には、他の在外下張り文書も視野に入れて、歴史学・民具学・美術史学・キリスト教史学・情報学・建築史学・文化人類学などの学知や古文書修復などの経験知を総合した国際的・学際的な研究に発展させることを期している。


[期間]2020 年~
※2021年に個別共同研究「ポルト屛風下張り文書等の予備的研究」から、研究カテゴリ・研究名を基盤共同研究「ポルト・エヴォラ屏風文書の総合的研究による新領域の開拓」に変更。
※2021年7月9日より、科研費 挑戦的研究(開拓)「ポルト南蛮屏風の総合的研究による新領域の開拓」。
※本研究はJSPS科研費21K18119の助成を受けたものです(2021年7月9日~2024年3月31日)